建設・不動産の経営幹部育成事例|現場から全社視点へ

目次

本記事では、建設・不動産業界における経営幹部育成に関する取り組みについて、公開情報をもとに整理しました。現場単位でのプロジェクト推進が多い業界では、個別案件の遂行力に加えて、全社を俯瞰して事業を見通す視点を持つ人材の育成が重要なテーマです。変化の大きい市場環境に対応しながら、次世代の経営を担うリーダーをどう育成していくかを確認する参考情報としてご活用ください。

大和ハウス工業株式会社(業種:建設・不動産)

背景

大和ハウス工業株式会社では、グループ横断で次世代の経営者を育成する必要性が示されており、職場のマネジメント層の育成に加えて、選抜型で将来の経営人材を育てる考え方が確認できます。建設・不動産業界では、事業領域が広がるほど、個別事業だけでなくグループ全体を見渡せる人材の重要性が増す傾向にあります。

また、同社は大和ハウスグループ みらい価値共創センターを開所し、選抜された従業員が実践的なプログラムに取り組む場を整備。将来の事業責任者や経営層候補を、段階的に育成する基盤づくりが進められています。

取り組み

大和ハウス工業では、「大和ハウス塾」として、戦略思考、マーケティング、ファイナンスなどの経営力の基礎を学びながら、自社分析や戦略提案を行うプログラムを実施。さらに、将来の役員クラスを見据えた後継者育成計画「D-Succeed」が導入され、次世代とNextの2区分で育成とアセスメントが行われています。

こうした取り組みは、現場経験を持つ人材に、経営判断に必要な知識や視座を段階的に身につけさせる仕組みとして機能する設計です。

プロセス

同社の育成プロセスは、現場での実務経験に加えて、選抜型の学習機会を通じて経営視点を養う流れが特徴です。特に、実際の経営課題に対して戦略を考える訓練は、単なる座学では得にくい判断力や構想力の養成につながります。

また、みらい価値共創センターのような場を活用することで、地域・事業課題をテーマにしながら、ビジネスを生み出す体験を積める点も大きな強みといえます。このように、研修と実践を往復させることで、幹部候補として必要な総合力を高めるアプローチが採られています。

成果

大和ハウス工業では、経営幹部育成を全社的な仕組みとして運用し、選抜・育成・実践を連動させることで、将来の経営を担う人材を計画的に育てる土台が成果として整えられています。

建設・不動産業界のように事業領域が広く、現場対応が多い業界において、こうした選抜型の育成体制は全社視点を持つリーダーを持続的に輩出する基盤として機能しています。

鹿島建設株式会社(業種:建設・ゼネコン)

背景

鹿島建設株式会社では、今後の事業領域の拡大を見据え、専門性の高い人材を総合的にマネジメントできる人材の育成を重要なテーマとして位置づけています。建設業においては、施工や技術の専門性に加えて、複数の関係者をまとめながら経営視点で判断できる人材が欠かせません。

また、鹿島は「KX-LAB」を次世代リーダー育成の場として新設しており、若手からマネジメント層までをつなぐ育成基盤を整備。こうした環境構築は、現場主義に偏りやすい業界において、全社的な視点を持つ幹部候補の育成に寄与しています。

取り組み

鹿島建設では、新入社員や職種別研修、OJTに加えて、年次別の集合研修や階層別研修を通じて、能力開発とキャリア形成を支援しています。さらに、DXやリベラルアーツ、ビジネススキルに関する動画講義やeラーニング、国内外留学制度など、学習機会が多面的に用意されている点も特徴です。

次世代リーダー育成の場として位置づけられるKX-LABは、部門や世代を超えた交流を通じて自身を高める場として機能し、経営人材候補に必要な視野拡大を後押しする設計となっています。

プロセス

鹿島建設の育成プロセスは、若手段階から専門性を高めつつ、職位に応じてマネジメント力を育てる段階的な構造が基盤です。そのうえで、KX-LABのような次世代育成の場を通じて、部門横断の視点や、将来の経営を意識した考え方を身につける流れが組み込まれています。

また、資格取得支援や専門性強化のプログラムを通じて現場の技術力を高めながら、総合的に人材を育てる方針を提示。現場の実務と経営的視点を往復させることで、幹部候補としての厚みを持たせるアプローチが確認できます。

成果

鹿島建設では、専門性の高い人材を将来の経営人材へつなげるために、研修・OJT・次世代育成の場を一体で整備することで、全社視点を持つリーダーを継続的に育てる基盤が成果として確立されています。

大規模案件を扱う企業ほど、現場対応力と経営判断力の両立が重要となるなかで、同社の取り組みは両立に向けた強固な育成設計として機能しています。

建設・不動産業界における幹部育成事例の総括

本記事で紹介した事例からは、建設・不動産業界における経営幹部育成が、現場力だけでなく全社視点を持った判断力を育てる取り組みとして仕組み化されていることがわかります。

現場単位の業務が多い業界だからこそ、選抜型の育成や次世代リーダーの学習機会を計画的に設けることが、持続的な成長の基盤を形成します。

本サイトは経営幹部の育成に特化した情報をまとめています。「事業部長候補向け」「現地法人の代表候補向け」「次期後継者候補向け」という対象者別のおすすめの研修プログラム提供会社も紹介していますので、比較・検討の材料としてご活用ください。

経営幹部に必要な能力が身につく
育成研修プログラム提供会社
おすすめ3選

経営幹部に必要な能力が身につく
対象者別の育成プログラム3選

経営幹部育成は、誰を育てるかによって選ぶべきプログラムが異なります
ここでは、事業部長候補・現地法人の代表候補・次期後継者候補の3タイプに分けて、相性のよい研修プログラムを紹介します。

【事業部長候補】向け

経営変革を担う人材の育成なら

Aoba-BBTの
『BBT経営塾』

Aoba-BBT
引用元:Aoba-BBT公式HP
(https://go.bbt757.com/keieijuku-lp/)
経営視点と構想力を鍛える
実践型プログラム

実在企業の課題をもとに考え抜く演習や、異業種の受講者との議論を通じて、経営判断力・戦略思考・構想力を磨けるプログラムです。部門最適ではなく、全社視点で考えられる人材を育てたい企業に向いています。

▼カリキュラム実例▼
Real Time Online Case Study
実在企業の課題に対し、「自分が経営者ならどう動くか」を考えるケース演習です。情報収集から分析、打ち手の構想までを実践的に学べます。
現代の経営戦略を学ぶ
社会・経済・テクノロジーの動向をテーマに、経営者が押さえるべき論点を多角的に議論し、意思決定に必要な視座を養います。

【現地法人の代表候補】向け

グローバルリーダー育成なら

グローバル・エデュケーションの
『企業研修プログラム』

グローバル・エデュケーション
引用元:グローバル・エデュケーション公式HP
(https://www.globaledu-j.com/)
海外拠点で成果を出すための
判断力と適応力を養う

異文化理解や現地適応力に加え、実務を想定したトレーニングを通じて、グローバルな経営視点と現地スタッフとの協働力を身につけられるプログラムです。赴任前後の育成を強化したい企業に向いています。

▼カリキュラム実例▼
エグゼクティブ・エデュケーション
海外拠点や部門を担うリーダー向けの短期集中コースです。世界の教授陣とのディスカッションや360度評価を通じて、視野と人脈を広げられます。
Global Boot Camp
異文化理解と異業種交流を軸に、6か月でグローバル人材への意識変革を促すプログラムです。事前課題や学習サポートも用意されています。

【次期後継者候補】向け

事業承継のためのインプットなら

インソースの
『後継者育成計画』

インソース
引用元:インソース公式HP
(https://www.insource.co.jp/kenshu/successionplan-top.html)
不足しやすい知識や判断力を
体系的に補える

階層別テストやケース演習を通じて、後継者候補に必要な意思決定力・リーダーシップ・経営知識を整理して強化できるプログラムです。事業承継に向けて、必要な知識を計画的に補いたい企業に向いています。

▼カリキュラム実例▼
階層別テスト(上級管理職向け)
経営戦略・リスク・人材・コスト・プロジェクト」などのテーマから、後継者候補に必要な知識と活用力を可視化します。
経営シミュレーション実践型プログラム
経営を疑似体験できるeラーニングを通じて、資金繰りや事業運営の判断を実践的に学べるプログラムです。事業承継を見据えた学習にも適しています。