本記事では、経営層の戦略的思考力強化を目的とした研修プログラムで、成功した企業の事例を掲載しています。
経営層の視座を高め、意思決定力を醸成したいと考えている方は、自社に合った導入プランを構築するための材料としてご活用ください。
NTTのグループ会社であるNTTデータビジネスブレインズでは、クラウドサービス事業の拡大や社会変化への対応が求められる中で、経営陣の視野や思考の柔軟性をより一層高めていく必要があると感じていました。
同じグループ内でも事業内容や規模が異なるため、参考になる事例が限られており、自社独自の視座を広げる取り組みが急務となったのです。
そうした課題への対応として、代表取締役の中島氏がBBT経営塾に参加し、経営環境を俯瞰できる視点や、複雑化する社会課題への理解を深めることに注力。
特に世界の動向を自分事化する研修や「今経営者が直面すべきテーマ」を議論する研修などを通じて、偏りのない情報収集と広い視野での思考の習得に取り組みました。
経営塾でのディスカッションでは、異なる国籍や業界の参加者と議論を交わし、多様な価値観や常識に触れる機会がありました。
さらに合宿形式での対話を通じて、表面的な知識ではなく、自社の経営にどう落とし込むかを考える力が養われ、学びを実務へ転換する土台づくりとして有効なプロセスとなっています。
本取り組みは、経営層が社会課題をより身近な経営リスク・チャンスとして認識し直す契機になりました。
外部環境の変化を経営にどう活かすかを見直す中で、組織全体としての視座が高まり、今後の事業戦略や意思決定に深みと広がりをもたせる重要なきっかけとなっています。
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港湾物流を主軸とする名港海運は、事業環境の激変を見据え、長年の安定成長で培った受け身の風土を刷新する必要性を認識しました。
部長・副部長クラスと中堅リーダー層を対象に、自ら課題を発見し解決へ動く人材育成が急務となったのです。
同社は2020年度から段階的に「中核人材育成研修」「経営人材育成研修」を導入し、2022年度には「社長・役員ワークショップ」を追加しました。さらに360度サーベイとエンゲージメントサーベイを組み合わせ、役員から中堅まで一貫した視座とリーダーシップを醸成する仕組みを構築しています。
研修では「思考・企画・提案・実行」のサイクルを演習と現場実践の両輪で回し、受講者は自部署の課題を持ち帰り具体策を実行。役員層はサーベイ結果を共有し、ワークショップで忖度のない議論を重ねて相互理解を深めました。
サーベイ⇒議論⇒行動の循環が組織全体に波及する設計で、実際の課題解決に繋げる実践的なプロセスを実行しています。
社長と役員が役職の上下に忖度することなく、会社のために活発な議論を行う環境が醸成されました。経営層の意思決定が目に見えて変化し、チーム経営が形になりつつあります。
部門単位でも課題解決型プロジェクトが継続的に生まれ、今後はエンゲージメントサーベイも活用し、全社員が仕事を通じて成長を実感できる職場環境の創造を目指しています。
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同社はエコノミスト・コンサルタント・システムエンジニアといった高い専門性を持つ社員が多く、これまで職務に必要な専門スキル習得のための研修は充実していました。
しかし、4,000名を超える社員を同じ方向へ導くには、経営層と現場の間に立つ部長・次長層が両者の課題を捉え、経営と現場の想いを両立させるマネジメント能力を身につけることが急務でした。
経営と現場の想いを「両立」させるマネジメント手法の必要性を感じ、グローバル人材育成・社員研修の事業を提供しているアルー社と共同研修を導入。
部長・次長約200名を対象に「両立思考」をテーマとした半日ワークショップを実施しました。研修では「学習」より「気づき」を重視し、経営層との直接対話や異職種間の議論を実施。経営視点と現場視点の双方が不可欠であることを、自発的に理解させる設計としました。
ワークショップは6日間にわたりローテーション開催し、各回に経営層が参加。メッセージの伝達や受講者との議論の場を設けることで、経営と現場の意見交換を促進しました。
ケース討議とディスカッションで自社課題を多角的に検証し、「0か1か」ではなく「両立する解」を探索するプロセスを実践。短時間でも思考転換へ導くため、議論と内省を往復させるコンパクトなアジェンダが採用されました。
ワークショップを通じて、参加者は両立思考の考え方を座学で習得し、約90%の参加者から高い満足度を得られました。「自ら旗を握り、周囲をけん引する」というマインドが醸成されていると成果を実感しています。
経営からの指示を自分事として捉え、現場の状況を踏まえて自分の言葉で発信する意識へと変化を実感。同じレイヤーの参加者同士で悩みや考え方を共有できたことも、大きな成果となりました。
今後は、学んだ思考がどのように実務に活かされているかを確認し、継続的なサポート施策や異業種・異職種との交流機会の提供も検討されています。
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東京海上日動あんしん生命保険の執行役員は、経営会議において自身の経験則に偏った議論しかできない点、またDX推進などによる環境変化に対応した新たな営業戦略を立てるミッションに課題を感じていました。
無形商材である生命保険のビジネスモデル変革が迫られる中、全社的な視点と新たな価値基準を持つ必要性を痛感。執行役員自身が全社を俯瞰する判断軸を持ち、部課長層に学習のロールモデルを示す必要がありました。
同社はグロービス・エグゼクティブ・スクールのオンライン「ミドル・マネジメント・プログラム(MMP)」を導入しました。マーケティングや新規事業ケースを通じて顧客価値起点の戦略フレームを執行役員自らが先陣を切って受講。
自身のスキルアップだけでなく、後進の育成を視野に入れた企業の継続的な成長を目的とした取り組みとして行いました。
クラスは全員の表情と意見をリアルタイムで把握できるオンライン形式を採用し、チャット活用で議論を効率化。業務課題と学びを即結び付ける設計により、「学習時間の確保」という不安を解消しつつ、現場で試行・再考を繰り返す循環を促進しました。
執行役員は経営会議でデータとフレームに基づく提案が可能となり、経験則に偏らない戦略議論を実現。学習内容が自身の業務や会社の戦略・課題と密接に結びついていることに気づき、業務と学びを一体として捉えるようになりました。特にマーケティング戦略の学びや、オンラインでの受講形式が学習効果を高めたと実感。
研修後は将来の変革を牽引するリーダーを育成し、顧客に選ばれ続ける企業であるための基盤を強化しています。
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幹部育成における戦略的思考力の強化は、単なる知識習得にとどまらず、組織全体の変革を促す極めて重要な取り組み。この変革を経営層が自ら牽引する姿勢を示すことが不可欠です。
社長や役員が研修へ積極的に参加し、率直な議論を交わすことで、「変わる」というメッセージが組織全体に深く浸透し、部門間の連携強化や部下への広範な波及効果が期待できます。
具体的には、自部署の課題解決に取り組む演習や、多様な視点を持つ異職種間の議論を通じて、多角的な思考力、そして課題発見・解決能力を養います。学習内容が自身の業務と密接に結びつくことで、幹部が戦略を「自分ごと」として捉える意識が醸成されます。
これらの取り組みを継続的に実施し、学びと実践のサイクルを回し続けることで、組織全体に戦略的思考が定着し、持続的な成長に繋がります。
また、本サイトは経営幹部の育成に特化した情報をまとめています。
「事業部長候補向け」「現地法人の代表候補向け」「次期後継者候補向け」という対象者別のおすすめの研修プログラム提供会社も紹介していますので、比較・検討の材料としてご活用ください。
経営幹部に必要な能力が身につく
育成研修プログラム提供会社
おすすめ3選
経営層には、市場動向や競合の動きなどの「外部環境」に加えて、自社が持っている人材や資金といった「内部資源」について客観的に把握し、判断を下していく力が必要となります。経営層向けの戦略思考研修では、さまざまなフレームワークを活用することによって、これらを俯瞰する視点を養っていきます。
単にデータ分析を行うだけではなく、市場の脅威に対しどのように自社の強みを活かして乗り越えていくのか、限られている経営資源をどの部分に投下するかを見極める力を獲得し、不確実な環境下において意思決定を行っていく力を身につけていきます。
役員や経営層においては、自分が担当している部門の利益にとらわれず、会社全体を見据えた行動をとる必要があります。研修においては、限られたリソースをできる限り活かすためにも、「何に集中し、何を捨てるか」という選択と集中に関するスキルを磨いていきます。
例え優れた戦略を立てられたとしても、実際に現場での行動に落とし込めなければ、机上の空論で終わってしまいます。研修の中では、策定した戦略シナリオを具体的なアクションプランなどに分解していき、現場が納得して動けるレベルまで言語化する、「戦略を現場での実行に繋げる力」を身につけていきます。
経営層としての意図を伝え、現場における共感を引き出すための方法や、実行の過程での壁を予測して先回りする力も養っていきます。このように単なるプランニングを行うだけではなく周囲を巻き込みながら戦略を進めていくための推進力と実行力の獲得を目指していきます。
自社の立ち位置を客観的に把握するために、PEST分析(政治・経済・社会・技術)や3C分析、ファイブフォース分析などを活用した環境分析が多く行われています。マクロ環境(事業の外部要因のうち、企業にとってコントロールができないもの)の変化を予測した上で競合他社の分析を行い、強みや弱み、業界の構造などを読み解いていくことによって、自社が戦うべき市場や避けるべきリスクを浮き彫りにしていきます。
現在の状況を正しく認識し、事実に基づく客観的なインサイトを導き出すことによって、主観やこれまでの成功体験に依存せずに戦略を構築するための土台を築く方法を学びます。
環境分析の結果をもとにして、実際に市場で勝ち抜いていくためのシナリオを描くプロセスを学んでいきます。その中では、「ターゲットの設定」「ポジショニング」「コア・コンピタンス(企業の競争力、創造力の源泉として中核となる能力)の特定」といったように、事業を軌道に乗せるための具体的なロードマップの作成を行っていきます。
このように、最大の利益を得るには限られた資源をどのように組み合わせれば良いかといった、事業戦略や経営戦略の立て方を学んでいきます。
知識のインプットを行うことに加えて、実際の企業事例を用いて行うケーススタディと、研修の受講者同士で行うディスカッションも組み込まれています。正解のない経営課題に対して、「自分ならどのように意思決定をしていくか」について徹底的に議論していくことで、他の人が持つ視点を取り入れつつ、自分の思考の癖や死角に気づけるといったメリットもあります。
さらに自社が抱えている課題をテーマに設定する、という実践的なワークも多く行われており、議論を行うことによって経営陣間の相互理解を深めることにも繋がります。
例えば技術の進化や異業種参入といったように市場変化が大きな企業の場合、過去の成功モデルが通用しないといった場面も増えてきます。この点から、既存事業の延長線上のみで進めていこうとしても、市場に対応できません。
そのため、新規事業の創出やビジネスモデルの根本的な転換が求められる企業にとっては、これまでの固定観念を捨て、自社の未来を構想していくための戦略的思考を取り入れていくことが求められます。
経営層では変革や新規領域における開拓など中長期的なビジョンを持っていても、現場では目先の売り上げ目標や既存業務の改善といった部分を見ているといったケースもあります。このように経営層と現場において視座にギャップがあると、戦略が現場に浸透しにくく目標の達成が難しくなる、信頼関係が弱まるために改善・変革が進みにくくなるといったリスクが考えられます。経営層と現場の間にギャップが生じている場合、放置すると組織全体の成長を妨げてしまうことにつながる可能性があります。
事業規模が拡大している、経営陣の高齢化しているなど、次世代のリーダーや幹部候補の育成を急いで行わなければならないといった企業においても、経営層向けの戦略思考研修が必要であるといえます。例え現場で優秀な成績を収めているプレイヤーだったとしても、急に管理職に引き上げるだけでは経営判断を下せる人材に育つのは難しいといえます。早い段階からリーダーや幹部としての思考を身につけてもらうためにも、戦略思考研修などによる育成の機会を提供することが大切になってきます。
研修を選択する場合には、「対象者に合わせた難易度・テーマのものを選ぶ」のが重要です。受講生が新任の役員なのか、それとも経験豊富な取締役クラスなのかによって必要な研修が異なります。基本的なフレームワークの学習から入るのが良いのか、それとも実践的なテーマの研修が良いのか、対象者のレベルをしっかりと見極めるのが大切です。
もし難易度やテーマが合っていないと、「難しくて理解できず、実務にも活かせない」「知っている内容ばかりで退屈な研修だった」といったミスマッチが発生してしまいます。
一般的なフレームワークや他社の成功事例を学ぶ形の研修のみでは、実際に自社の経営課題に直結させるのが難しい可能性があります。そのため、自社の課題に合わせて研修内容をカスタマイズできるかといった点を重視するのも研修を選択するポイントのひとつです。自社におけるリアルな課題を題材にすると、受講中の当事者意識を高められます。
研修で得た学びを実務に落とし込むことで、「受講しっぱなし」状態になるのを防ぐ仕組みがあるかも確認しておきたい部分です。例えば策定した事業戦略を研修後に実際の現場で実行し、成功・失敗などから学んだ教訓を共有するための機会が用意されているプログラムを選ぶ、という方法が考えられます。このように、学びを実務に落とし込む仕組みが用意されていると、研修の効果をより高められることが期待できます。
経営幹部育成は、誰を育てるかによって選ぶべきプログラムが異なります。
ここでは、事業部長候補・現地法人の代表候補・次期後継者候補の3タイプに分けて、相性のよい研修プログラムを紹介します。
【事業部長候補】向け
経営変革を担う人材の育成なら

実在企業の課題をもとに考え抜く演習や、異業種の受講者との議論を通じて、経営判断力・戦略思考・構想力を磨けるプログラムです。部門最適ではなく、全社視点で考えられる人材を育てたい企業に向いています。
【現地法人の代表候補】向け
グローバルリーダー育成なら

異文化理解や現地適応力に加え、実務を想定したトレーニングを通じて、グローバルな経営視点と現地スタッフとの協働力を身につけられるプログラムです。赴任前後の育成を強化したい企業に向いています。
【次期後継者候補】向け
事業承継のためのインプットなら

階層別テストやケース演習を通じて、後継者候補に必要な意思決定力・リーダーシップ・経営知識を整理して強化できるプログラムです。事業承継に向けて、必要な知識を計画的に補いたい企業に向いています。